更年期障害の原因と鍼灸での治し方を解説
「病院で更年期障害と言われたけど具体的な治療法が無くて困っている」「日に日に症状が強くなり治るのか不安」など、更年期障害の症状が辛くてお困りの方へ。
今回は更年期障害がなぜ起こるのか、メカニズムから鍼灸での治し方まで徹底的に解説していきます。
更年期障害を薬に頼らず治すのが当院の鍼灸施術

心身の状態を健康な元の状態に元すのが鍼灸施術の真髄です。薬物療法に頼らず、根本的に体質を改善し、不安が生じにくい身体づくりが可能です。
病院では原因不明と言われている疾患の患者様が全国各地からご来院し、改善している実績が豊富にございます。
【更年期障害の原因】自律神経失調症を解説
上半身や頭部のほてりの主な症状には、次のようなものがあります。
- ほてり、発汗、のぼせなどのホットフラッシュがでる
- めまい、頭痛、吐き気が起こる
- 肩こり、腰痛、手足の痛みがある
- 疲れやすくなった
- 不眠、睡眠障害がある
- イライラ、不安感、憂うつ感などが出やすい
- 下痢、便秘、胃もたれ、胸やけなどがある
- 不正出血、おりものの異常、外陰部の痒みがある
上記のような症状がある方は更年期障害かもしれません。
その原因や適切な対処法、注意点、治す為のポイントを解説していきます。
卵巣機能の低下が原因

更年期障害とは、閉経に伴う卵巣機能の低下によって、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減少することで起こる体調不良です。
女性の平均的な閉経年齢は50歳前後だと言われており、更年期とは女性の閉経10年前から閉経後5年の期間を指す為、40歳~55歳頃に現れる様々な不定愁訴の症状を更年期障害と呼びます。
更年期障害の症状

更年期障害の主な症状です。
- 体温調節障害(ホットフラッシュ、のぼせなど)
- 睡眠障害(寝つきの悪さ、中途覚醒など)
- 身体の痛み(肩こり、頭痛、関節の痛みなど)
- 循環障害(動悸、めまいなど)
- 胃腸障害(胃もたれ、吐き気、便秘など)
- 精神障害(気分の落ち込み、イライラ、抑うつなど)
- 疲労感、倦怠感など
更年期障害の原因とメカニズム

更年期になると卵巣の機能が低下し女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下し始めます。
エストロゲンの分泌は視床下部で性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が放出された後、下垂体に作用し卵胞刺激ホルモン(FSH)が放出されます。卵胞刺激ホルモン(FSH)が卵巣に作用しエストロゲンの分泌を促します。
このように卵巣だけで調節しているのではなく、脳によって分泌を調節されており、それらのバランスが乱れることで発症します。
エストロゲンを出せないけど出せと言われている状態
視床下部や下垂体から女性ホルモン(エストロゲン)を分泌せよと指令が出たとしても、更年期になると卵巣の機能が低下していることでホルモンを作り出せません。
その様なチグハグな身体の状態に脳はストレスを感じ、様々な自律神経症状を呈します。
更年期障害以外でもストレスで女性ホルモンが乱れる理由
更年期障害以外でもストレスや過労、痩せすぎなどで生理不順や無月経が起きるという事があります。
それには先ほど説明した視床下部が大きく関わっています。
視床下部は自律神経機能の中枢でホルモン分泌の中枢でもあります。そして視床下部の近くには大脳辺縁系の偏桃体や海馬という部位が存在します。偏桃体は不安や怒りなどの感情を司り、海馬は記憶を司ります。
つまり、嫌な出来事やイライラする出来事の影響、ストレスを視床下部は受けやすい構造になっているのです。
更年期障害を治すには心理的なストレスの緩和も重要
前述したように更年期でなくても、ストレスを受けるとホルモンバランスが乱れることが分かります。なので、更年期障害の時に心理的なストレスを抱えていると、より症状が深刻になるというのは容易に想像できると思います。
更年期の年代は生活環境やライフステージの変化が起こりやすい年代ですので、社会的なストレスや人間関係での悩みなども生じやすいです。ホルモンだけが原因と思われがちですが、その様な心理的なストレスの緩和や生活環境を整えるという事も重要になってきます。
更年期障害の病院での治療

病院での治療は薬物療法が中心になります。ホルモン補充療法、抗うつ薬、抗不安薬、漢方薬などが処方されます。
ですが、それぞれにメリット、デメリットが存在し一概には確立された治療法が無いのが現状です。
薬で一時的に症状を抑えたとしても、服用を止めてしまえば元に戻ってしまいますので、あくまでも対処療法となります。
ホルモン補充療法のリスク
更年期障害の代表的な治療法にホルモン補充療法があります。
更年期により不足したホルモンを最低限補充する事により、様々な症状を抑えることが期待できます。服用タイプ、パッチタイプ、塗り薬タイプといくつかありますが、使用した際の副作用にも注意が必要です。
不正出血や乳房の張りなどのマイナートラブルが出ることが知られていますが、その他にも頭痛や動悸、吐き気などの症状、乳がんや子宮内膜癌のリスクがあるという報告がされています。
黄体ホルモンも同時に補充する等により、その様なリスクは抑えられるとされていますが、服用によって体調を崩す人もおり、合う合わないがあるというのが現状です。
鍼灸治療が更年期障害に効く理由

鍼灸治療には自律神経を整えることでホルモンバランスを正常に戻す働きがあります。
自律神経の中枢の視床下部、下垂体に働きかけ、過剰に分泌されている性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を整えます。
他にも子宮や卵巣の血流循環を促し、低下していた機能を正常に戻していきます。その結果、全体的なホルモンバランスが整い、様々な症状自律神経の症状が落ち着いてきます。
鍼灸はストレスの緩和にも効果的
鍼灸には副交感神経を優位にする働きがあります。その為、現代のストレスに晒されている生活が続くことによって交感神経が優位になり、あらゆる感覚に敏感になります。
それにより、ストレスに敏感に反応し、体調不良が出現するという事が起きてきます。更年期障害も同様です。そのような状態を緩和し、リラックス効果を高めることで身体の機能を根本から変えていく事が出来るのが鍼灸治療です。
更年期障害を鍼灸で治す為に重要なポイント

更年期障害を鍼灸で治す為に重要なポイントは
「脳の緊張、興奮を取り除く」
「子宮、卵巣の血流循環を改善する」
「足元の循環を改善する」
以上の3点です。
脳の緊張、興奮を取り除く

ホルモンバランスを乱す原因の一つにストレスがあります。ストレスは交感神経を優位にし、心身の緊張を高めます。不安やストレスに対して脳が過剰に興奮し、敏感に反応している状態です。
まずはその過剰な脳の興奮状態を解消する事が重要です。
鍼灸は副交感神経を優位にし、脳の興奮を鎮める
手足の鍼灸刺激は、脳に直接作用し、副交感神経を優位にする働きがあります。
不安やストレスで常に緊張状態の脳をリラックスさせ、自律神経のリズムを正常に戻すことが可能です。
子宮、卵巣の血流循環を改善する

子宮や卵巣の機能を向上させるには血流循環が重要になります。
組織が正しく働くためには、栄養や酸素を正しく供給し、温かい状態を保っていなければなりません。更年期障害の方の場合は血流が低下し、子宮や卵巣に冷えがある事が多く、そのような状態だとホルモンも正しく分泌されません。鍼灸施術をすることで、血流が促進され組織が正常に働きはじめます。
下腹部と仙骨周囲のツボが重要
子宮や卵巣の血流に関わる施術のポイントは下腹部と仙骨周囲です。それらの部位には子宮や卵巣の血流に関わるツボが多く存在しますので、施術をすることで内臓の血流循環が改善します。
内臓体性反射といい、内臓の状態が体表面の筋肉や皮膚の受容器に影響する為、下腹部や仙骨周囲が冷えていたり、強張っている状態があると、子宮や卵巣の血流が低下している可能性があり、改善が必要になります。
足元の循環を改善する
更年期障害特有のホットフラッシュなどの血管運動障害は上半身や頭部に血液や熱が集中する事で出現しますので、その血液や熱を下に降ろすことが重要になります。交感神経優位の状態や慢性的な冷えがあると足の血管が常に収縮し足元が冷えてしまいます。その状態を改善する為に心身の緊張や冷えを解消する為のツボを使用し身体の血液循環や分布を改善していきます。
東洋医学では陰虚(いんきょ)という

東洋医学の考えでほてりや上半身に熱がこもっている状態のことを陰虚と言います。
陰虚とは身体を冷やす成分の陰が虚する(不足する)事で起こります。身体を冷ますことができなくなるので、熱がこもるような症状が出てきます。
陰虚を解消する代表的なツボとして三陰交や陰陵泉というツボがあります。どちらも陰という漢字が入っており、陰を補う目的で使用されることが多いツボです。
心身に及ぼすストレスをいかに減らすかが完治へのカギ

身体的なストレス
身体や脳の疲労、全身のコリや緊張を指します。
身体や脳に疲労が蓄積されることで、身体機能が低下したり、脳の神経回路が常に惰性で活動状態になるので、オンとオフの切り替えが上手くいかず、自律神経も乱れていきます。
鍼灸や整体、運動、ストレッチなどの日々のケアで緊張を解消する事が重要です。
心理的なストレス
日々マルチタスクに追われていたり、リフレッシュできる環境が無い場合や認知の歪みが起きている場合に心理的なストレスが蓄積されます。
認知とは、物事をどう認識するかという事で、それが歪んでいるとストレスを感じるという事です。
認知の歪み、白黒思考、完璧主義、べき思考などと言いますが、今まで生きてきた価値観が正しい、常識だと思い込み、それに当てはまらない事象が起こるとストレスを感じるという事が起きてきます。
認知を変えることで心理的なストレスの軽減に繋がりますので、認知療法や認知行動療法が重要になってきます。
環境的なストレス
生活習慣、職場環境、家庭環境、人間関係に由来するストレスです。不規則な生活習慣や、仕事が忙しく、睡眠時間の確保ができないなど、環境がもたらすストレスがコレにあたります。
目の前の課題、問題をどう解決していくか、感情に支配されず、論理的に物事を考える問題解決能力が必要となります。
「嫌われるかもしれないから話せない」「休みたいけど言えない」など本来解決しなければならない問題があるにも関わらず、感情に支配され、問題を先送りにしてしまい、ストレスが溜まり続けるという事が多く起こりますので、環境が大きなストレスになっている場合は、冷静に対処する必要があります。
更年期障害を治すうえで注意すべきポイント

薬の効果効能・副作用・離脱症状を理解した上で適切に服用する
抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬の種類も様々です。自分の症状に合った薬を正しく服用する事が大切です。病院で処方された薬をすぐに服用するのではなく、効果効能を調べたうえで服用しましょう。服用期間や今後の減薬、断薬の流れなどをお医者さんと相談しながら進めていく事が重要です。
足元を冷やさない
先程説明したように、足が冷えれば足の血管が収縮し、行き場の失った血液が頭部や上半身に集中します。それによりほてりが出やすくなってしまうので、極力足は冷やさないようにするのが重要です。
ほてっているから冷やした方が良いと思われがちですが、熱や血液の分布の問題なので、冷やす必要はなく、足に血液を降ろし頭部のほてりを取る方が効果的です。
上半身は脱ぎ着しやすい服装に
ホットフラッシュやほてりは数分の間で起こることもあります。その為、すぐに脱ぎ着出来る服装でないと、さらに熱がこもり症状が悪化する可能性があります。少し熱がこもっている感じや違和感を感じたら上半身は通気性の良い状態にし、足元は保温したままにしましょう。
更年期障害に対する当院の施術

心身の緊張を取り除き脳の興奮を解消していく
当院の鍼灸施術は心地よく優しい刺激で行う事で副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせます。
脳や身体の過剰な緊張を取り除くことで自律神経の乱れを解消し、症状を治していきます。
施術中に眠ってしまうほどの優しい刺激ですので初めての方でも安心して受けられます。
カウンセリングでストレスや不安を感じにくい考え方を
当院のカウンセリング鍼灸整体施術では、先ほど説明した様な「認知の歪み」を修正していきます。
身体の状態しか見ない施術院が多いですが、不調が出る原因は身体だけではありません。
心理や環境にも目を向けて修正していく事が完治への最短ルートになります。
当院のカウンセリング鍼灸整体施術に関して↓
再発を防げ、ずっと健康に
不調には波が存在します。「昨日は大丈夫だったけど今日は辛い」「さっきまで大丈夫だったのに、また急に出てきた」「今週は本当にしんどい」など、症状の波があります。
症状が出る要因は様々ですが、ストレスや疲労が一定以上蓄積されると症状が出現するというのが自律神経の不調の特徴です。つまり、仕事や家事で疲れた時は症状が出やすくなるし、ストレスを感じたり、嫌なことがあれば症状が出てくるという事です。
そして、一度症状が出現すると、症状が出現するボーダーライン(閾値)が下がってしまうのが問題です。
鍼灸施術はそれらのボーダーライン(閾値)を上げることができ、再発しない身体づくりが可能です。
当院での更年期障害の改善例
当院の施術は根本的に改善していく事が可能

当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
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