動悸・不整脈の原因と鍼灸での治し方を解説
「病院で原因不明と言われたけど具体的な治療法が無くて困っている」「日に日に症状が強くなり治るのか不安」など、動悸・不整脈の症状が辛くてお困りの方へ。
今回は動悸・不整脈がなぜ起こるのか、メカニズムから鍼灸での治し方まで徹底的に解説していきます。
動悸・不整脈を薬に頼らず治すのが当院の鍼灸施術

心身の状態を健康な元の状態に元すのが鍼灸施術の真髄です。薬物療法に頼らず、根本的に体質を改善し、不安が生じにくい身体づくりが可能です。
病院では原因不明と言われている疾患の患者様が全国各地からご来院し、改善している実績が豊富にございます。
【動悸・不整脈の原因】自律神経失調症を解説
動悸・不整脈の主な症状には、次のようなものがあります。
- 心臓がドキドキと強く感じられる
- 脈が飛んだり、乱れたりする
- 心拍が速い(1分間に101回以上)
- 心拍が遅い
- 胸の不快感や気持ち悪さがある
- 息切れがする
- 心臓が急にバクバクする
- 胸が苦しく辛い
上記のような症状がある方は自律神経が原因の動悸・不整脈かもしれません。
その原因や適切な対処法、注意点、治す為のポイントを解説していきます。
ドキドキ・バクバクという不快感が動悸の正体

自分の心臓の拍動(心拍、ドキドキという動き)に敏感になって、不快感や違和感を自覚する状態のことです。脈拍が速くても、遅くても、普通であっても、いつもとは異なる不快感を自覚する事を動悸と言います。
不整脈とは、心臓のリズムが乱れ、脈が一瞬飛んだり早くなったりする状態を言います。
動悸・不整脈の主な症状

動悸・不整脈の主な症状です。
- 少し動いただけで動悸がする
- 脈が飛ぶ、乱れる、胸が詰まったように感じる
- 胸のドキドキ感が強い、脈拍音が聞こえる
- 脈が速い、激しい
- 身体がドクドクと揺れている感じがする
- 息切れがする
病院の検査で異常なし、原因不明と言われた場合は鍼灸が有効

動悸の原因は様々ですが、今回解説する動悸の種類は、病院の検査等で異常ナシと言われているタイプの動悸です。
心臓や呼吸器系に異常や疾患がみられる場合は病院での専門的な治療が必要になりますので、まずは病院で検査を受け、原因不明や異常が無いと言われた方はこれから解説する内容が当てはまる可能性がありますので、ぜひ参考にしてください。
動悸・不整脈になるメカニズム

病院の検査で異常がみられない場合の動悸・不整脈の場合は自律神経の機能障害で起こる可能性があります。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、緊張や興奮をした際には交感神経が優位になり、心拍や血圧の上昇、呼吸数が増加し、戦闘や逃走の準備を整えます。逆にリラックスしている時は副交感神経が優位になり心拍や血圧は落ち着きゆったりとした呼吸をすることができます。
心臓は自律神経の影響を受けやすい
中でも心臓は自律神経の影響を受けやすく、自律神経の情報に瞬時に反応する臓器です。当たり前ですが心臓の動きは意識的に変化させることや、止めることはできません。常にオートマチックに自動で動いているのが心臓ですので、無意識の不安や緊張、ストレスに対して正直に反応してしまいます。
頸部には血圧を感知するセンサーが存在し、それが血圧の変化を認識するとそれに合わせて心拍にも変化が起こります。その様に心臓は様々な臓器と密接に関わっていることから、心身に与える影響が非常に大きい臓器と言えるのです。
動悸は不安と密接に関係する

動悸が起こると不安感が出てくる場合があります。自律神経の最高中枢は視床下部になりますが、視床下部の近くには大脳辺縁系の偏桃体という部位が存在します。偏桃体は快、不快などの本能的な感情を司る為、偏桃体が興奮すると不安や恐怖などの感情が引き起こされやすくなります。
つまり、動悸が生じると、その体の情報が視床下部を通して偏桃体に伝わり、不安や恐怖などの感情が引き起こされるのです。「心拍が早いという事は何か緊急事態かもしれない」というように身体の情報がこころに影響するという事が起きてきます。
嫌な事を思い出すだけで動悸がする理由

先程説明した偏桃体の側には記憶を司る海馬が存在します。
通常、海馬は短期記憶に関連しているとされているため、昔の記憶には関わりません。昔の記憶はエピソード記憶として大脳皮質に具体的な情景を繋げて記憶します。ですが、嫌な記憶やトラウマ、PTSDのような状態では違います。
過去起こった嫌な記憶は海馬を損傷させたり委縮させ、文字通り海馬に刻み込むように記憶が保存されているため、海馬に存在する嫌な記憶が近くの偏桃体を興奮させ、視床下部に伝わり自律神経を介して心拍を早めるという事が起きるのです。
睡眠障害にも繋がる

動悸や不安感が出ている時は、心身が興奮している状態です。その状態が就寝前や常時続いていると睡眠障害を引き起こします。入眠する際は副交感神経が優位になり、リラックスする事でスムーズに眠りにつくことが可能ですが、動悸や不安感が出ている時は交感神経が優位になっている事が多く、眠れません。
その結果、質の良い睡眠が取れず、疲労や緊張が次の日に持ち越すという悪循環が起きてきます。
病院での治療は対処療法

病院での治療は薬物療法が中心になります。血圧が高い場合は降圧剤が処方され、不安感や睡眠障害が伴う場合は抗うつ薬、抗不安薬などが処方されますが、どれも対処療法となります。
薬で症状を抑えても、根本の原因のストレスや、自律神経の機能が改善する訳ではないので、薬の服用を止めてしまえば元の状態に戻ることがほとんどです。
構造的な問題ではなく機能の問題
病院での検査で異常が無いという事は臓器自体には問題が無いという事です。その場合は臓器の構造的な問題ではなく臓器を動かしている機能の問題となります。
臓器を動かしている機能は全て自律神経が担っているため、自律神経の機能を正常に働かせる事で、臓器の機能も正常に働くようになってきます。
動悸・不整脈を鍼灸で治す為に重要なポイント

動悸・不整脈を鍼灸で治す為に重要なポイントは
「脳の緊張、興奮を取り除く」
「首と背中の緊張を取り副交感神経を優位に」
「胸から前腕にかけての緊張を取り除く」
以上の3点です。
脳の緊張、興奮を取り除く

自律神経を乱す原因の一つにストレスがあります。ストレスは交感神経を優位にし、心身の緊張を高めます。不安やストレスに対して脳が過剰に興奮し、敏感に反応している状態です。
まずはその過剰な脳の興奮状態を解消する事が重要です。
鍼灸は副交感神経を優位にし、脳の興奮を鎮める
手足の鍼灸刺激は、脳に直接作用し、副交感神経を優位にする働きがあります。
不安やストレスで常に緊張状態の脳をリラックスさせ、自律神経のリズムを正常に戻すことが可能です。
首と背中の緊張を取り副交感神経を優位に

心身の興奮や緊張は首と背中に現れます。中でも緊張が出やすいのが僧帽筋です。
「緊張して肩に力が入る」という言葉の通り、肩に力が入る時に収縮する筋肉です。
脳や自律神経の乱れがある方はこのような特徴的な筋肉のねじれを呈する時があります。
鍼灸により副交感神経を優位にしリラックスさせることで、このような緊張も取れてきます。
固有背筋が施術のポイント

固有背筋という背中の筋肉があり、これらは自律神経の交感神経線維と密接に関わっています。
交感神経と固有背筋を支配している神経は吻合し(合わさり)脊髄へと入力されていきます。
つまり、交感神経が支配している内臓の感覚や運動と固有背筋の感覚や運動が同調(シンクロ)するという事です。固有背筋が収縮し続ける状態(コリ)があると交感神経も興奮を続けてしまいます。
胸から前腕にかけての緊張を取り除く
もう一つの身体の緊張が現れやすい部位は胸と前腕です。
心理的なストレスを受けると交感神経が優位になり緊張します。敵の攻撃から身を守るために体を曲げて丸まり小さくなるような姿勢を取るのですが、その時に収縮する筋肉の代表が前胸部(大胸筋など)と前腕(屈筋群)です。
ストレスにさらされている方は、それらの筋肉が非常に硬くなっていますので、緊張を取ることで脳の興奮を解消していきます。
東洋医学のツボともリンクする

東洋医学で精神安定に使用されるツボの代表として壇中(だんちゅう)や内関(ないかん)というツボがあります。
これらのツボは大胸筋や前腕屈筋群上に存在し、心臓や精神に関わるツボになります。
東洋医学と西洋医学の両面から見ても胸の前や前腕屈筋群の緊張を解消する事が重要になっている事が分かります。
自律神経を乱すストレスを減らすことが重要

身体的なストレス
身体や脳の疲労、全身のコリや緊張を指します。
身体や脳に疲労が蓄積されることで、身体機能が低下したり、脳の神経回路が常に惰性で活動状態になるので、オンとオフの切り替えが上手くいかず、自律神経も乱れていきます。
鍼灸や整体、運動、ストレッチなどの日々のケアで緊張を解消する事が重要です。
心理的なストレス
日々マルチタスクに追われていたり、リフレッシュできる環境が無い場合や認知の歪みが起きている場合に心理的なストレスが蓄積されます。
認知とは、物事をどう認識するかという事で、それが歪んでいるとストレスを感じるという事です。
認知の歪み、白黒思考、完璧主義、べき思考などと言いますが、今まで生きてきた価値観が正しい、常識だと思い込み、それに当てはまらない事象が起こるとストレスを感じるという事が起きてきます。
認知を変えることで心理的なストレスの軽減に繋がりますので、認知療法や認知行動療法が重要になってきます。
環境的なストレス
生活習慣、職場環境、家庭環境、人間関係に由来するストレスです。不規則な生活習慣や、仕事が忙しく、睡眠時間の確保ができないなど、環境がもたらすストレスがコレにあたります。
目の前の課題、問題をどう解決していくか、感情に支配されず、論理的に物事を考える問題解決能力が必要となります。
「嫌われるかもしれないから話せない」「休みたいけど言えない」など本来解決しなければならない問題があるにも関わらず、感情に支配され、問題を先送りにしてしまい、ストレスが溜まり続けるという事が多く起こりますので、環境が大きなストレスになっている場合は、冷静に対処する必要があります。
動悸・不整脈を治すうえで注意すべきポイント

薬の効果効能・副作用・離脱症状を理解した上で適切に服用する
抗不安薬の種類も様々です。自分の症状に合った薬を正しく服用する事が大切です。病院で処方された薬をすぐに服用するのではなく、効果効能を調べたうえで服用しましょう。服用期間や今後の減薬、断薬の流れなどをお医者さんと相談しながら進めていく事が重要です。
血圧の変動を極力抑える
血圧が急激に変化する場面では心臓に負荷が生じ動悸を引き起こす原因になります。
特に血圧が低下するシチュエーションには注意が必要です。血圧が低下すると、身体の正常な反応として血圧を元に戻そうとします。その結果、心拍が早まり動悸を感じるという事があります。
お風呂上りや食後、朝の起床時などは血圧の変動が激しくなりますので、ゆっくりと慎重に少しずつ行動する事が大切です。
瞑想などのリラックスするセルフケアを
動悸や不安をを解消するには瞑想が効果的です。自分の呼吸に意識を集中させ、それ以外のことを考えないようにしていきます。ゆったりとした呼吸をすることで副交感神経を優位にし、心臓のリズムを落ち着け、理性を働かせる事が可能になります。
動悸・不整脈に対する当院の施術

心身の緊張を取り除き脳の興奮を解消していく
当院の鍼灸施術は心地よく優しい刺激で行う事で副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせます。
脳や身体の過剰な緊張を取り除くことで自律神経の乱れを解消し、症状を治していきます。
施術中に眠ってしまうほどの優しい刺激ですので初めての方でも安心して受けられます。
カウンセリングでストレスや不安を感じにくい考え方を
当院のカウンセリング鍼灸整体施術では、先ほど説明した様な「認知の歪み」を修正していきます。
身体の状態しか見ない施術院が多いですが、不調が出る原因は身体だけではありません。
心理や環境にも目を向けて修正していく事が完治への最短ルートになります。
当院のカウンセリング鍼灸整体施術に関して↓
再発を防げ、ずっと健康に
不調には波が存在します。「昨日は大丈夫だったけど今日は辛い」「さっきまで大丈夫だったのに、また急に出てきた」「今週は本当にしんどい」など、症状の波があります。
症状が出る要因は様々ですが、ストレスや疲労が一定以上蓄積されると症状が出現するというのが自律神経の不調の特徴です。つまり、仕事や家事で疲れた時は症状が出やすくなるし、ストレスを感じたり、嫌なことがあれば症状が出てくるという事です。
そして、一度症状が出現すると、症状が出現するボーダーライン(閾値)が下がってしまうのが問題です。
鍼灸施術はそれらのボーダーライン(閾値)を上げることができ、再発しない身体づくりが可能です。
当院での動悸・不整脈の改善例
当院の施術は根本的に改善していく事が可能

当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
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