慢性疲労症候群の原因と鍼灸での治し方を解説
「病院で慢性疲労症候群と言われたけど具体的な治療法が無くて困っている」「日に日に症状が強くなり治るのか不安」など、慢性疲労症候群の症状が辛くてお困りの方へ。
今回は慢性疲労症候群がなぜ起こるのか、メカニズムから鍼灸での治し方まで徹底的に解説していきます。
慢性疲労症候群を薬に頼らず治すのが当院の鍼灸施術
心身の状態を健康な元の状態に元すのが鍼灸施術の真髄です。薬物療法に頼らず、根本的に体質を改善し、不安が生じにくい身体づくりが可能です。
病院では原因不明と言われている疾患の患者様が全国各地からご来院し、改善している実績が豊富にございます。
【慢性疲労症候群の原因】自律神経失調症を解説
慢性疲労症候群の主な症状には、次のようなものがあります。
- 微熱ないし悪寒がある
- のどが痛い
- リンパ節が腫れている
- 原因不明の筋力低下
- 筋肉や関節が痛い
- ちょっとした動作でもすぐに疲れる
- 頭痛がする、頭が重い感じがする
- 不眠、過眠がある
- 思考力や集中力が低下している
- 意欲がわかない
- 憂うつである
上記のような症状が6か月以上続く場合は慢性疲労症候群かもしれません。
その原因や適切な対処法、注意点、治す為のポイントを解説していきます。
慢性疲労症候群の正体
慢性疲労症候群とは、ある日突然、原因不明の激しい倦怠感に襲われ、極度の疲労感により日常生活が送れなくなる状態です。微熱や頭痛、関節痛、倦怠感、思考力の低下、抑うつ症状などが6か月以上繰り返し続きます。
多くの人に「ただ疲れているだけ」や「怠けている」と誤解されていたので、この病気の深刻さを伝えるためにイギリスやカナダで使われていた「筋痛性脳脊髄炎」と、日本やアメリカで使われていた「慢性疲労症候群」を組み合わせ、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」が正式名称となっています。
慢性疲労症候群の主な症状
慢性疲労症候群の主な症状です。
- 強い全身倦怠感や疲労感が休養しても回復せず、6ヶ月以上続く
- 微熱(平熱より0.5~1.5℃程度高い)が半年以上にわたって持続する
- リンパ節腫大
- 頭痛
- 筋力低下や筋肉痛
- 関節痛
- 脱力感
- 睡眠障害(寝つけない、眠りが浅い、早く目が覚めてしまうなど)
- 思考力や集中力の低下
- 抑うつ症状や不安などの精神・神経症様症状
慢性疲労症候群になるメカニズム
現代の医学でははっきりとした原因は分かっておらず、血液検査や画像診断では異常は見つかりません。
ですが、発熱やウイルスなどの感染後に発症しているケースが多いことから免疫機能の異常が関わっている可能性があると言われています。実際に症状としては微熱やリンパの腫脹などがみられます。
コロナ後遺症の以前から報告されていた
ウイルス感染後の不調というと、コロナウイルス感染後に強い疲労感や頭に霧がかかるような感じ (ブレインフォグ)、起立性調節障害、睡眠障害、嗅覚異常などの症状が続く後遺症があります。
ですが、コロナウイルスが流行する前から同様の症例は報告されており、それが筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群という疾患でした。
慢性疲労症候群はウイルス感染症の症状と似ている
慢性疲労症候群の症状とウイルス感染の症状は酷似しています。
そして、慢性疲労症候群の患者の多くはエプスタインバーウイルス(EBウイルス)、エンテロウイルスに感染し、それらのウイルス活性化している事が分かっています。
つまり、それらのウイルス感染が原因で慢性疲労症候群に繋がっているのではないかと考えられています。
エプスタインバーウイルス(EBウイルス)、エンテロウイルスは誰もが持っている
この二つのウイルスは聞き馴染みのない名前ですが、子供の頃にほとんどの方が感染しており、誰もが保菌者になっています。
エプスタインバーウイルス(EBウイルス)
EBウイルスはヘルペスウイルスの一種で、ほとんどのヒトに感染していることが明らかとなり、日本でも3歳頃までに6〜7割が、成人では8〜9割で感染しています。
白血球の中のB細胞に感染し、症状が出ないまま潜伏しています。ですが、加齢や免疫機能の低下の影響により、発熱、倦怠感、リンパ節腫脹などの症状が出ることがあります。
エンテロウイルス
エンテロウイルスは腸管に潜伏するウイルスで、手足口病やヘルパンギーナなどの疾患の原因になるウイルスです。小児や夏場に感染しやすいウイルスで、多くの人が感染していますが、免疫機能が勝っているため症状が出ないことが多いです。
全ての人が発症しない理由
体内では原因不明でイレギュラーな事が起こる為確率の問題で発症する事も十分あるという事です。
エプスタインバーウイルス(EBウイルス)で言えば、本来B細胞に感染するウイルスですが、まれに他の白血球のT細胞やNK細胞に感染する事があります。その場合は非常に重篤な症状になりやすく、悪性リンパ腫や白血病、肝不全や心不全や腎不全などの多臓器不全などを引き起こします。
その様に、体内ではイレギュラーな事が起こるので、慢性疲労症候群を発症する原因もその様なウイルスの潜伏部位の違いによって起こされる可能性もあるという事です。
様々なストレスによって免疫機能が低下することが原因
いずれにせよ、正しく機能する免疫機能がないとウイルス感染に関わる不調は防げません。
免疫機能が低下する事で、慢性疲労症候群を発症する可能性がとても高いという事が分かっています。
そして、ヒトはストレスを受けると体内のホルモンバランスが乱れ免疫機能が乱れるので、それにより体内に潜伏していたエプスタインバーウイルス(EBウイルス)、エンテロウイルスが活性化し発症すると考えられています。
免疫機能が低下要因となるストレスは次の通りです。
身体的なストレス
身体や脳の疲労、全身のコリや緊張を指します。
身体や脳に疲労が蓄積されることで、身体機能が低下したり、脳の神経回路が常に惰性で活動状態になるので、オンとオフの切り替えが上手くいかず、自律神経も乱れていきます。
鍼灸や整体、運動、ストレッチなどの日々のケアで緊張を解消する事が重要です。
心理的なストレス
日々マルチタスクに追われていたり、リフレッシュできる環境が無い場合や認知の歪みが起きている場合に心理的なストレスが蓄積されます。
認知とは、物事をどう認識するかという事で、それが歪んでいるとストレスを感じるという事です。
認知の歪み、白黒思考、完璧主義、べき思考などと言いますが、今まで生きてきた価値観が正しい、常識だと思い込み、それに当てはまらない事象が起こるとストレスを感じるという事が起きてきます。
認知を変えることで心理的なストレスの軽減に繋がりますので、認知療法や認知行動療法が重要になってきます。
環境的なストレス
生活習慣、職場環境、家庭環境、人間関係に由来するストレスです。不規則な生活習慣や、仕事が忙しく、睡眠時間の確保ができないなど、環境がもたらすストレスがコレにあたります。
目の前の課題、問題をどう解決していくか、感情に支配されず、論理的に物事を考える問題解決能力が必要となります。
「嫌われるかもしれないから話せない」「休みたいけど言えない」など本来解決しなければならない問題があるにも関わらず、感情に支配され、問題を先送りにしてしまい、ストレスが溜まり続けるという事が多く起こりますので、環境が大きなストレスになっている場合は、冷静に対処する必要があります。
病院での治療は対処療法
病院での治療は薬物療法が中心になります。抗うつ薬、抗不安薬などが処方されますが、どれも対処療法となります。
薬で症状を抑えても、根本の原因のストレスや、自律神経の機能が改善する訳ではないので、薬の服用を止めてしまえば元の状態に戻ることがほとんどです。
慢性疲労症候群を鍼灸で治す為に重要なポイント
慢性疲労症候群を鍼灸で治す為に重要なポイントは
「脳の緊張、興奮を取り除く」
「免疫機能を向上させウイルスの活動を抑える」
「体内の血液循環を改善し冷えを解消」
以上の3点です。
脳の緊張、興奮を取り除く
慢性疲労症候群になる原因のストレスは交感神経を優位にし、心身の緊張を高めます。
不安やストレスに対して脳が過剰に興奮し、敏感に反応し、炎症を起こしている状態です。
まずはその過剰な脳の興奮状態を解消する事が重要です。
鍼灸は副交感神経を優位にし、脳の興奮を鎮める
手足の鍼灸刺激は、脳に直接作用し、副交感神経を優位にする働きがあります。
不安やストレスで常に緊張状態の脳をリラックスさせ、自律神経のリズムを正常に戻すことが可能です。
免疫機能を向上させウイルスの活動を抑える
免疫機能が低下する事でウイルスが活性化している状態ですので、免疫機能を向上させることが重要になります。
鍼灸施術の効果に白血球数の増加と機能の向上があります。体内(特に脳)で炎症反応を引き起こしている要因のウイルスを撃退し、炎症を鎮静化するには自身の免疫機能を向上させるしかありません。
鍼灸にしかできない免疫に対するアプローチ
鍼灸は体に細かな傷をつけることで、その傷を治そうとする反応を引き出し、本来ヒトに備わっている自然治癒力(免疫力)を向上させることができます。これは整体やマッサージでは出来ない事です。
単純に筋肉をほぐすという事であれば整体やマッサージで代用できますが、慢性疲労症候群のように免疫機能が関わっている疾患に対しては鍼灸が非常に有効になります。
体内の血液循環を改善し冷えを解消
免疫機能が正常に働かない要因の一つとして冷えがあります。体温が1℃低下すると免疫機能が約30%低下すると言われております。逆に1℃上がると免疫機能が5~6倍の向上すると言われており、慢性疲労症候群の症状に微熱があるのは、その様な理由が考えられます。
発熱している時は、体内のウイルスを抑え込まなければならない為、免疫機能を向上させる為に体温を上昇させます。微熱が続いている人にも、そうでない人にも、体温を上昇させ、免疫の働きを活発にさせる必要があります。
体表面は冷えていなくても内臓温度が低い可能性がある
冷えというと、細身の女性がなっているイメージがあるかもしれませんが、そうではありません。
もちろん、筋肉や脂肪の量によっても体温は決まりますが、自覚が無くても内臓が冷えている可能性があります。冷えた食べ物、飲み物を好む人や、フルーツや生野菜、乳製品を食べている人は内臓が冷えやすくなります。免疫を働かせるためには体温を高く保つことは必須となります。
慢性疲労症候群を治すうえで注意すべきポイント
急に活動量を増やさない
慢性疲労症候群の症状には波が存在します。その為少し動けると言って沢山動いてしまうとクラッシュという状態を引き起こしてしまいます。クラッシュは鉛を背負ったような倦怠感が出ることです。
無理をしてして動いてしまうとクラッシュ引き起こすリスクが上昇するので、無理せず少しずつ活動量を増やしていく事が重要です。
薬の効果効能・副作用・離脱症状を理解した上で適切に服用する
抗不安薬の種類も様々です。自分の症状に合った薬を正しく服用する事が大切です。病院で処方された薬をすぐに服用するのではなく、効果効能を調べたうえで服用しましょう。服用期間や今後の減薬、断薬の流れなどをお医者さんと相談しながら進めていく事が重要です。
冷えないように常に保温を心がける
前述したように、体温の低下は免疫機能の低下に繋がります。特にももや膝の内側、足首は冷やさないように注意しましょう。足の血液は内臓に繋がっているため、足が冷えると内臓の冷えにも繋がりますので注意が必要です。
慢性疲労症候群に対する当院の施術
心身の緊張を取り除き脳の興奮を解消していく
当院の鍼灸施術は心地よく優しい刺激で行う事で副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせます。
脳や身体の過剰な緊張を取り除くことで自律神経の乱れを解消し、症状を治していきます。
施術中に眠ってしまうほどの優しい刺激ですので初めての方でも安心して受けられます。
カウンセリングでストレスや不安を感じにくい考え方を
当院のカウンセリング鍼灸整体施術では、先ほど説明した様な「認知の歪み」を修正していきます。
身体の状態しか見ない施術院が多いですが、不調が出る原因は身体だけではありません。
心理や環境にも目を向けて修正していく事が完治への最短ルートになります。
当院のカウンセリング鍼灸整体施術に関して↓
再発を防げ、ずっと健康に
不調には波が存在します。「昨日は大丈夫だったけど今日は辛い」「さっきまで大丈夫だったのに、また急に出てきた」「今週は本当にしんどい」など、症状の波があります。
症状が出る要因は様々ですが、ストレスや疲労が一定以上蓄積されると症状が出現するというのが自律神経の不調の特徴です。つまり、仕事や家事で疲れた時は症状が出やすくなるし、ストレスを感じたり、嫌なことがあれば症状が出てくるという事です。
そして、一度症状が出現すると、症状が出現するボーダーライン(閾値)が下がってしまうのが問題です。
鍼灸施術はそれらのボーダーライン(閾値)を上げることができ、再発しない身体づくりが可能です。
当院での慢性疲労症候群の改善例
当院の施術は根本的に改善していく事が可能
当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
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