筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)の原因と鍼灸での治し方を解説
「病院で異常ナシと言われ、具体的な治療法が無くて困っている」「日に日に症状が強くなり治るのか不安」など、筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)の症状が辛くてお困りの方へ。
今回は筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)がなぜ起こるのか、メカニズムから鍼灸での治し方まで徹底的に解説していきます。
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)を薬に頼らず治すのが当院の鍼灸施術
心身の状態を健康な元の状態に元すのが鍼灸施術の真髄です。薬物療法に頼らず、根本的に体質を改善し、不安が生じにくい身体づくりが可能です。
病院では原因不明と言われている疾患の患者様が全国各地からご来院し、改善している実績が豊富にございます。
【筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)の原因】筋肉のコリを解説
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)の主な症状には、次のようなものがあります。
- 頭全体や後頸部に鈍い締め付け感や圧迫感がある
- コメカミのあたりが締め付けられる
- ズーンとした鈍痛が頭全体に出る
- デスクワークをしていると頭が痛くなる
- 肩や首のコリと連動して頭が痛くなる
- 頭の後ろからてっぺんあたりがズキズキする
- 午後から夕方にかけて痛みが強くなる傾向がある
- 頭痛以外に不安感、疲労感やうつ症状を伴うことがある
上記のような症状がある方は筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)かもしれません。
その原因や適切な対処法、注意点、治す為のポイントを解説していきます。
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)の正体
筋緊張性頭痛は、頭蓋をとりまく筋肉が持続的に収縮して起こる頭痛です。
首、肩、アゴ周りの筋肉のコリや精神的緊張(ストレス)など要因となります。
本来であれば筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで、血流循環を保てていますが、ストレスや不良姿勢により頭蓋をとりまく筋肉が持続的に収縮します。
その結果、筋肉の血流循環が悪くなり、痛みの原因物質が蓄積し、痛みを感じるようになります。
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)の主な症状
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)は蓋内に器質的な病気がなく、慢性的に生じる頭痛の中で最も頻度の高い疾患です。
もう一つ、代表的な頭痛に片頭痛がありますが、片頭痛は血管拍動性のズキズキとした脈打つ痛みが特徴です。対して筋緊張性頭痛は非拍動性の頭痛で下記のような症状が特徴的です。
- ズーンと重い痛み
- 締め付けられるような痛み
- 鈍く圧迫されているような痛み
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)になる原因
どれも最終的には頭部の筋肉が緊張し頭痛が出現しますが、それに至るまでの原因は様々です。
姿勢不良による首や肩のコリ
首や肩の筋肉は頭部の筋肉と連動しているので、首や肩の筋肉が収縮し緊張すると、頭部の筋肉も緊張します。
本来、正しい姿勢であれば、頭部の重さは骨や関節で支える事ができるので、筋肉への負荷は大きくかかりません。ですが、デスクワークやスマホなので、頭部が前方に変位すると首や肩の筋肉が過剰に収縮して支えなければならなくなります。
持続的に筋肉が収縮することによって、コリが形成され、慢性的な緊張性頭痛となります。
食いしばり噛みしめによる咀嚼筋の緊張
咬合動作に使われる咀嚼筋は顎から側頭部にかけて付着していますので、咀嚼筋が緊張することでも緊張性頭痛が出てきます。
本来、咀嚼筋は食事の時以外は使われませんが、食いしばりや噛みしめが癖になっていたり、就寝中に歯ぎしりを行てっている人は咀嚼筋が慢性的に持続的に収縮してしまいます。
ストレスによる脳の過剰興奮
心理的なストレスが加わると自律神経の交感神経が優位になり、脳が過剰に興奮してしまいます。その結果、あらゆる感覚に敏感になるので、少しの筋肉の疲労や緊張でも痛みとして感じるようになってしまいます。
他にも、交感神経が優位になると、無意識に首や肩の筋肉が緊張し、いわゆる「肩に力が入る」という状態になってしまうので、緊張性頭痛を引き起こす大きな原因になってしまいます。
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)のメカニズム
上記の画像のように頭部は様々筋肉に覆われており、それらは首や肩、アゴの筋肉と繋がりを持っています。
一つの動作を行う際に、一つの筋肉だけが収縮し働くというのは基本的に少ないです。
大きな動きになればなるほど、繋がりをもった複数の筋肉が収縮するので、頭部の筋肉も同様に収縮し緊張してきます。
眼精疲労で頭痛が起こる理由
眼球は硬膜(強膜)という膜で覆われており、脳を包み込んでいる硬膜と繋がっています。そして、視覚情報を伝える視神経の通り道は脳脊髄液で満たされており、脳の状態と眼球の状態は連動するようになっています。脳出血などで眼球が内出血しているように見えるのはこのためです。
他にも硬膜は上部頸椎付近にまで存在していますので、首の上部に存在する筋肉が緊張するとその緊張が硬膜にも派生していきます。首の緊張を取れば眼精疲労が改善する理由のひとつです。
ストレスで頭痛が起こる理由
ストレスによって筋緊張性頭痛が出る要因はいくつかありますが、その中でもわかりやすい筋肉の緊張というテーマで解説します。
ストレスが加わると自律神経の交感神経が優位になります。
つまり、心身が興奮し緊張状態になるという事です。その影響を受けやすい筋肉が二つ存在し、それらの筋肉が緊張する事によって筋緊張性頭痛が引き起こされます。
僧帽筋
「緊張して肩に力が入る」という言葉の通り、肩に力が入る時に収縮する筋肉です。
僧帽筋は脊髄神経ではなく、脳神経に支配される特殊な筋肉なので脳がストレスを感じると特徴的な筋肉のねじれを呈する時があります。
鍼灸により副交感神経を優位にしリラックスさせることで、このように緊張も取れてきます。
固有背筋
固有背筋という背中の筋肉があり、これらは自律神経の交感神経線維と密接に関わっています。
交感神経と固有背筋を支配している神経は吻合し(合わさり)脊髄へと入力されていきます。
つまり、交感神経が興奮すれば固有背筋が収縮するし、固有背筋が収縮すれば交感神経が興奮するという相互関係を持っています。
固有背筋が頸部や後頭部に付着していることから、ストレスを感じると固有背筋の緊張が高まり、筋緊張性頭痛が出現するというメカニズムになります。
頭痛薬は対処療法でしかない
病院での治療は薬物療法が中心になります。痛み止めや筋弛緩薬などが処方されますが、どれも対処療法となります。
筋肉が緊張しやすい身体の構造や、ストレスに対する身体の反応を改善できるわけではないので、根本的な改善は見込まれず、薬をやめれば元の痛みが出てきてしまいます。
痛みを脳が学習してしまう可能性も
頭痛に対する痛み止めを長期間服用していると、中枢性感作という状態になる可能性があります。
痛み止めは痛覚を脳に伝える神経回路を遮断し、痛みを感じない様にするのですが、長期間服用することによって、脳は興奮し痛みを認知しているけど、痛みは伝わってこないという状態になります。
脳は興奮しているけど痛みは感じないという状態は、脳が痛みを正しく認知できなくなり、脳が自ら勝手に痛みを作り出してしまうのです。コレが中枢性感作、脳過敏症候群とも言います。
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)を鍼灸で治す為に重要なポイント
筋緊張性頭痛(肩こり頭痛)を鍼灸で治す為に重要なポイントは
「脳の緊張、興奮を取り除く」
「首と背中の緊張を取り副交感神経を優位に」
「眼精疲労を解消する」
以上の3点です。
脳の緊張、興奮を取り除く
筋緊張性頭痛になる原因の一つにストレスがあります。ストレスは交感神経を優位にし、心身の緊張を高めます。不安やストレスに対して脳が過剰に興奮し、敏感に反応している状態です。
まずはその過剰な脳の興奮状態を解消する事が重要です。
鍼灸は副交感神経を優位にし、脳の興奮を鎮める
手足の鍼灸刺激は、脳に直接作用し、副交感神経を優位にする働きがあります。
不安やストレスで常に緊張状態の脳をリラックスさせ、自律神経のリズムを正常に戻すことが可能です。
首と背中の緊張を取り副交感神経を優位に
前述したように首と背中の筋肉の緊張が強まると、筋緊張性頭痛の原因になりますので、それらの緊張を緩和する事が重要です。特に僧帽筋と固有背筋が施術のポイントになります。
局所の血流改善と緊張緩和に鍼灸は非常に有効
鍼灸は軸索反射という生体反応を引き出すことができます。
軸索反射とは鍼灸の刺激を皮膚に加えると、その刺激が皮膚や筋肉の血管に伝わり、その部位の血管を拡張させるという反射を引き出せます。
その効果を利用して局所の血流循環を改善し筋肉の緊張を解消していく事が可能です。
眼精疲労を解消する
前述したように眼球の状態と脳の状態は連動しやすいことから、眼精疲労が蓄積されることによって頭痛が引き起こされることが分かっています。眼精疲労の蓄積により、眼球周囲の循環が低下し、眼圧が高まることによって、その緊張が硬膜に伝わり、脳圧も高めてしまいます。その結果、頭痛に繋がる事が多いので、硬膜と繋がりの深い上部頸椎周囲の筋緊張を解消する事が重要です。
眼球の動きに関わる後頭下筋群
眼球の細かな動きに連動して動く筋肉が後頭下筋群です。後頭部にある4つの筋肉で、これらの筋肉の緊張を解消すると、硬膜を伝わり眼精疲労の解消や眼圧緩和をすることが可能です。
眼精疲労に対する施術は目の周りの以外の、首も重要なポイントになっています。
筋緊張性頭痛を治す為に改善すべきストレスの種類
身体的なストレス
身体や脳の疲労、全身のコリ、遺伝や性別によるバイタリティの差などを指します。
身体や脳に疲労が蓄積されることで、身体機能が低下したり、脳の神経回路が常時、惰性で活動状態になるので、オンとオフの切り替えが上手くいかず、自律神経も乱れていきます。
男性と女性では筋肉量や脳の作りが違うので、できる仕事も違いますし、疲れやすさも人によって変わってきます。
心理的なストレス
心理的なストレスが原因の場合です。日々マルチタスクに追われていたり、リフレッシュできる環境が無い場合や認知の歪みが起きている場合に心理的なストレスが蓄積されます。
認知とは、物事をどう認識するかという事で、それが歪んでいるとストレスを感じるという事です。
よくある例えですが、コップに半分まで水が入っているのを見て、「半分しか水が入っていない」とネガティブに捉えるか、「半分も水が入っている」とポジティブに捉えるかで気持ちは変わります。
つまり、現実で起きている事実は同じでも、捉え方によってストレスの感じ方が変わるという事です。
認知の歪み、白黒思考、完璧主義、べき思考などと言いますが、今まで生きてきた価値観が正しい、常識だと思い込み、それに当てはまらない事象が起こるとストレスを感じるという事が起きてきます。
「〇〇して当たり前」「〇〇はすべきだ」「必ず〇〇でなければならない」など、その人特有の考え方のクセがあると、それが原因でストレスを感じ、不調に陥るという事が多くあります。
環境的なストレス
生活習慣、職場環境、家庭環境、人間関係に由来するストレスです。不規則な生活習慣や、仕事が忙しく、睡眠時間の確保ができないなど、環境がもたらすストレスがコレにあたります。
目の前の課題、問題をどう解決していくか、というのが大切になってきます。感情に支配されず、論理的に物事を考える問題解決能力が必要となります。
「嫌われるかもしれないから話せない」「休みたいけど言えない」など本来解決しなければならない問題があるにも関わらず、感情に支配され、問題を先送りにしてしまい、ストレスが溜まり続けるという事が多く起こります。
筋緊張性頭痛を治すうえで注意すべきポイント
長時間の同一姿勢は避け、1時間に1回は動くようにする
長時間の同一姿勢が続くと筋緊張が持続し、筋肉のコリに繋がります。
デスクワークをしている方は、1時間に1回は立ち上がり歩くようにしましょう。
寝る前にストレッチポールでリセット
就寝前にストレッチポールを使用し、一日分の姿勢のクセを修正しましょう。
ストレッチポールでなくても、バスタオルを丸めて床に置き、その上に背骨を当てるようにして仰向けで寝るだけでも効果があります。ぜひやってみてください。
蒸しタオルで目元を温める
眼精疲労が頭痛の原因になる理由は解説しましたが、日々のセルフケアで、眼精疲労を解消する事は可能です。蒸しタオルの目元に当て、少しの間放置しましょう。眼圧が下がり、首の緊張も緩んできます。
筋緊張性頭痛に対する当院の施術
心身の緊張を取り除き脳の興奮を解消していく
当院の鍼灸施術は心地よく優しい刺激で行う事で副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせます。
脳や身体の過剰な緊張を取り除くことで自律神経の乱れを解消し、症状を治していきます。
施術中に眠ってしまうほどの優しい刺激ですので初めての方でも安心して受けられます。
日々のセルフケアでは追い付かないコリや疲労を解消する
日々のセルフケアでも筋肉の緊張やコリは解消できますが、やはり限界がある場合が多いです。
それに費やす時間が無かったり、そもそも仕事の量が多すぎるという方は、セルフケアだけでなく、鍼灸や整体で身体の状態を外部から整える必要があります。
その様にお体のメンテナンスをしていると、長い間健康な体で過ごすことができるようになります。
再発を防げ、ずっと健康に
不調には波が存在します。「昨日は大丈夫だったけど今日は辛い」「さっきまで大丈夫だったのに、また急に出てきた」「今週は本当にしんどい」など、症状の波があります。
症状が出る要因は様々ですが、ストレスや疲労が一定以上蓄積されると症状が出現するというのが自律神経の不調の特徴です。つまり、仕事や家事で疲れた時は症状が出やすくなるし、ストレスを感じたり、嫌なことがあれば症状が出てくるという事です。
そして、一度症状が出現すると、症状が出現するボーダーライン(閾値)が下がってしまうのが問題です。
鍼灸施術はそれらのボーダーライン(閾値)を上げることができ、再発しない身体づくりが可能です。
当院での筋緊張性頭痛の改善例
当院の施術は根本的に改善していく事が可能
当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
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