肩こりの原因と鍼灸で解消できる理由
- 首から肩までのスジが凝って、痛い・辛い。
- 肩甲骨の周りや内側が重い・痛い・辛い。
- 腕を上げると、肩が痛い。
- 上を見上げると、首の後ろが痛い。
- 肩甲骨の間が凝ってスジ張っている
- 寝違えやすい
- 肩が凝ってくると頭痛がずる
このようなお悩みはありませんか。
病院や整体・マッサージを受けても改善しない、しぶとく、頑固なひどい肩こりの原因と解消法について解説していきます。肩甲骨や首が凝って吐き気や頭痛がする状態は、筋肉以外の自律神経の乱れが関与している可能性もあるかもしれません。
肩こりが起こる原因
肩こりが起こる原因は多岐に渡りますが、大きく分けると以下の2つに分類できます。
身体的なストレスによる肩こり
姿勢不良や筋力低下、長時間同じ姿勢を続けたことによる肩こりがコレにあたります。
長時間、同一姿勢を行うと常に筋肉が引き延ばされた状態で収縮し続けるので、結果的に筋肉が硬くなり、血流循環が低下する事で、痛みの原因物質が患部に蓄積され痛みが出現します。
心理的なストレスによる肩こり
心理的なストレスを受けると脳・神経が興奮し、無意識のうちに体が緊張してきます。その状態が長く続くことで首や肩にコリや痛みを感じるようになります。
特に重要な筋肉が固有背筋と肩甲挙筋
固有背筋
代表的な部位で固有背筋という背中の筋肉があります。これは抗重力筋と言い、上体を起こしている時に働く筋肉で、前述した姿勢反射に大きく関わります。よって凝りやすい筋肉なのですが、これらは交感神経線維と密接に関わっています。
交感神経というのは脊柱の横を首から腰まで通っているのですが、それらの交感神経と固有背筋を支配している神経は吻合し(合わさり)脊髄へと入力されていきます。つまり、交感神経が支配している内臓の感覚や運動と固有背筋の感覚や運動が同調(シンクロ)するという事です。そして、固有背筋が収縮し続ける状態(コリ)があると交感神経も興奮を続け内臓機能に異常が生じます。なので、東洋医学の臓器に繋がるツボは背中に集中しており、それらを施術する事で内臓機能を調整していたという事です。
肩甲挙筋
肩甲挙筋は肩甲骨から第一頸椎から第四頸椎に付着している筋肉で、肩甲骨の挙上や細かい動きに関わります。この筋肉は少し特殊で、肩甲骨から頸椎に向かう途中で捻じれています。よってその部位に摩擦ストレスが生じやすくなり、痛みやコリが発生しやすい部位とも言われています。
脳の興奮に影響を受けやすい筋肉がある
自律神経の影響を受けやすい筋肉が存在します。心身が興奮すると、身体に力が入り緊張するのですが「肩に力が入る」という表現があります。今から紹介する筋肉、僧帽筋と胸鎖乳突筋がそれにあたります。この二つの筋肉は支配している神経が少し特殊で、脳が興奮するとその興奮がダイレクトに伝わりやすい構造になっているのです。
その結果、自律神経が乱れている人、心身が緊張状態の人は特徴的な筋肉の捻じれを生じさせます。
左の収縮している筋肉が僧帽筋です。そして、施術をすると、しっかり元の状態に戻ります。
本人が気が付かない内に、このような緊張が起きている場合が多々あります。
肩コリを解消する鍼灸施術の効果
①軸索反射によって血流循環が良くなり組織の再生を促す
何かにぶつかったり、叩かれたりしたら、その部位は赤くなりますよね。その反応を利用して患部の血流を促進するのが鍼灸施術です。
鍼灸によって神経が刺激を受けたときに、皮膚や皮下組織に存在する受容器が反応し、その情報がUターンして皮膚に伝わり、神経伝達物質を分泌する現象です。
この神経伝達物質によって血管が拡張し、血液の流れが良くなり、痛み物質が流れることで、痛みを解消する事が可能になります。
神経障害性疼痛は神経が何らかの原因で障害されている状態ですが、その原因に筋肉や関節の緊張により神経が圧迫されているという事があります。代表的な疾患ですと腰椎椎間板ヘルニアです。椎間板がはみ出ることで通過している神経を圧迫し痛みやシビレが出てきます。痛みを解消するには様々な要因を取り除く必要があります。腰部の筋緊張による関節圧力の高まり、ヘルニアの除去などがありますが、患部に鍼灸施術をすることで軸索反射が起こり、血流が促進し、患部の緊張を取り除き、痛みを解消する事が可能です。
又、ヘルニア部位を解消するには、白血球の貪食作用が不可欠です。白血球には、身体の不要な部位を除去するという作用があります。その様な免疫が機能し、ヘルニア部位を貪食する(食べる)事でヘルニアを解消していく事ができます。その為には、白血球を患部に沢山の送る必要がありますので、その為に軸索反射でもあります。
②上脊髄反射によって副交感神経を優位にし、患部の緊張を取り除く
手足末端への鍼灸刺激は脳幹に伝わり副交感神経を活発にさせる働きがあります。
副交感神経が優位に働くことで、内臓機能が亢進しますが、その効果が高いツボとして、足三里というツボがあります。足三里は胃腸の機能を整えるツボとして有名ですが、西洋医学的な神経反射としても内臓の機能を整える事が分かってきました。つまり、副交感神経優位になることで、心身がリラックスし、筋緊張や皮膚の緊張などが解消されてくるので、神経障害を起こしている患部やその原因となる関節が緩み、痛みが解消されるという事です。
痛みが出ている患部のみを施術するのではなく、手足も同時に施術することで、全身を緩めつつ、患部も緩めることが可能です。患部だけの施術だけでは施術効果が短いことが多いですが、上脊髄反射も利用する事で施術効果を何倍にも高めることが可能です。
③下行性痛覚抑制系に作用し鎮痛効果をもたらす
下行性痛覚抑制系とは、脳幹から脊髄に向かって下行する抑制性ニューロンによって、痛みを和らげる仕組みです。
楽しいことをしている時や、何かに集中している時は痛みや不調を感じないという経験はありませんか。それには下行性痛覚抑制系が大きく関わっています。
逆に不安になったり、痛みのことばかり考えてしまう、うつ状態になったりすると、下行性痛覚抑制系の働きが鈍くなりますので痛みや感じやすくなります。
なぜそのような事が起こるのかというと、セロトニンやノルアドレナリンが大きく関わるからです。
セロトニンは神経伝達物質の1つで、精神を安定させたり幸福感を得る時に関わる物質です。他にも睡眠の質の向上やストレスの軽減などにも作用します。鍼灸施術をするとセロトニンが分泌され、痛覚の伝導路に作用し、鎮痛効果をもたらします。
局所の鎮痛だけでなく、体質的に痛みを感じにくい体を作ることが可能という事です。
根本的に改善するにはコリが発生しにくい身体づくりが必要
前述したように、肩こりの原因には「身体的なストレス」と「心理的なストレス」が存在します。
当院の鍼灸整体施術では、その両方にアプローチしていきます。
全身のコリや緊張を緩め、脳の興奮を取り除くことで、コリが解消し、コリが発生しにくい体を作ることが可能です。
頑固な肩コリ、しぶとい肩コリでお悩みの方は、ぜひ一度当院の施術を受けてみてはいかがでしょうか。
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