当院独自の施術方法について解説しています。
【脳や全身の神経の緊張を解消するのが神経解放鍼灸テクニック】
痛みや自律神経の不調を引き起こす原因として心身の興奮・緊張があります。
心身が興奮・緊張すると自律神経の交感神経が優位になり、その緊張が長期間続くことで脳過敏症候群という状態を引き起こします。脳過敏症候群とは脳が過敏に興奮し、さまざまな症状を引き起こす状態です。強いストレス状態が続いた人や過度な疲労、睡眠不足、生活習慣の乱れがある人に多く見られ、耳鳴りやめまい、不眠、不安などの症状が出現します。
神経解放鍼灸テクニックはその様な脳や自律神経の緊張・興奮を解消していく施術法になります。
【全ての神経は繋がっている】
脳・脳神経・脊髄・末梢神経(運動神経、感覚神経)・自律神経は全て様々ルートで繋がっています。もちろん、神経回路を別々に見ていけば直接は繋がってはいませんが、間接的に見れば脳や脊髄を介して繋がっています。その神経回路は複雑に絡み合っており、相互に同調し、影響し合う関係になっています。
関連痛(かんれんつう)という痛みが存在します。関連痛とは、原因となる部位とは別の部位に痛みや不快感が出ることです。内臓の痛みを皮膚の痛みと錯覚する現象で、内臓臓器に異常がある場合に多く見られます。つまり、本来内臓で感じなければいけない感覚を皮膚や筋肉で感じてしまうという事です。内臓に繋がる自律神経と、体表面の皮膚感覚を伝える感覚神経が同じ脊髄に入力されることで、そのような誤認が起こってくるのです。
【体表面の刺激が内臓や脳に作用する】
逆に言えば体表面の感覚刺激も内臓に作用し、脳に伝達しているという事になります。
そして体表面の刺激が自律神経を介して内臓に作用する事を体性内臓反射といい、鍼灸施術はそれを応用した施術になります。鋭い痛みを感じれば交感神経が優位になり、心拍や血圧が上昇するという事があります。痛かったらびっくりしてドキドキするという事です。これは簡単にイメージできると思いますが、それが体性内臓反射です。
【神経・血管の走行に沿って施術することで効果が高まる】
鍼灸の刺激は神経を通して脳に入力されます。より効率よく、鍼灸の効果を出すならば、的確にそれらの神経を探し、刺激を入力する事が大切です。体表解剖を熟知し、神経・血管の走行に沿った部位に施術を行います。そして、神経の緊張を解消する独自の手技行い、鍼灸施術の効果を最大限に高めていきます。解剖学や生理学、体表面にどの神経がどのように走行しているかを知っていれば出来る手技ですが、そこまで熟知している鍼灸師は多くありません。「誰でも出来るけど、出来ない施術」それが神経解放鍼灸テクニックです。
【手足末端の神経になればなるほど脳(中枢)に大きな影響を与える】
ヒトは手足末端の感覚の方が優れています。より多くの感覚神経が分布されており、感覚情報を処理する脳でも手足の感覚情報を処理する脳の範囲は大きいです。ホムンクルスという図があります。
それを見て頂ければわかりますが、運動を司る脳の部位と感覚を司る脳の部位で2つありますが、どちらも手足(特に手)の支配領域が大きいのが分かると思います。
それだけ手足の感覚は敏感で繊細に作られているという事です。つまり、手足末端の神経に刺激を加える事は、他の部位に比べると脳に作用する力が大きいとも言えるわけです。
【軸索反射を利用する】
何かにぶつかったり、叩かれたりしたら、その部位は赤くなりますよね。その反応を利用して患部の血流を促進するのが鍼灸施術です。
鍼灸によって神経が刺激を受けたときに、皮膚や皮下組織に存在する受容器が反応し、その情報がUターンして皮膚に伝わり、神経伝達物質を分泌する現象です。この神経伝達物質によって血管が拡張し、血液の流れが良くなり、痛み物質が流れることで、痛みを解消する事が可能になります。
【上脊髄反射を利用する】
手足末端への鍼灸刺激は脳幹に伝わり副交感神経を活発にさせる働きがあります。又、下行性痛覚抑制系に作用する事で痛みが伝わるのをブロックし、鎮痛効果をもたらします。つまり、手足末端の鍼灸刺激を行うことで「体がリラックスし痛みに強い体が作れる」という事になります。
手足に重要なツボが集中している理由はその様な事からです。
対処療法的に痛みのある部位、筋肉にだけ刺す施術が多くの鍼灸院、鍼灸整骨院だと思いますが、身体の機能を根本的に変えていくには手足の刺激は必須と言えます。もしそのような施術を受けたことが無い場合は、対処療法での施術を受けていたといっても過言ではないでしょう。
【東洋医学の経絡と神経の構造の一致】
東洋医学には経絡(ツボの通り道)という概念が存在します。東洋医学の経絡治療は「経絡を流れている気、血の滞りを解消すれば不調が治る」という考えです。つまり施術する際は経絡上のツボを使用し、循環を解消する事で不調を改善していくのです。
一方、西洋医学の血管や神経の解剖図を見てみると東洋医学の経絡の流れに非常に似ている事が分かります。そして動脈や神経が体表面から触れるところに重要なツボが集中しているのです。東洋医学のツボや経絡という概念を考案した先人たちは本当にすごいと感じます。
【デルマトームを応用する】
ヒトの身体には脊髄分節というものがあります。脊髄神経の高さによって支配している神経は異なります。例えば頸椎ヘルニアによって頸部の脊髄神経が障害されると腕に痛みやシビレが出現します。
このように痛みなどの症状が出ている部位に関連する脊髄神経の高さを狙って施術する事で、その部位の症状を改善していく事が可能になります。
【免疫機能を向上させる】
鍼灸の刺激を体に加えることで免疫機能にも作用します。
・白血球のリンパ球を活性化する
・リンパ球の単球の貪食能力が向上する
・リンパ球の数が増える
・血流増加により組織の隅々まで白血球が届く
・免疫機能の土台となる腸内環境を整える
など様々な効果があります。要するに風邪を引きにくくなり、身体の不要になった組織を除去し、元の正しい身体の状態に戻すことが可能という事です。
副鼻腔炎、風邪、声帯炎、上咽頭炎、子宮筋腫など様々な炎症部位や、本来無くてよかった体の組織を除去し、無くしていく機能も免疫が担っています。
【症状が出ている部位の自律神経の状態を改善する】
皮膚や汗腺など身体の隅々まで自律神経線維はいきわたっています。
脳や自律神経が興奮する事で蕁麻疹などが起こるのはこのためです。
立毛筋や汗腺の部位が炎症を起こし熱を持つことで腫れてきます。皮膚表面がヒリヒリ、ピリピリする異痛症、アロディニアなどの症状に自律神経が関わるのはこのためです。このような末端の自律神経線維に作用させるのが神経解放鍼灸テクニックです。
【自律神経の緊張が出やすい部位は決まっている】
脳や自律神経の緊張が出現しやすい部位や体の兆候は決まっています。臨床を重ねることでその傾向を蓄積させてきました。呼吸の深さ、手足の温度、手足の汗のかきかた、脈の速さや強さ、頸部や背部の状態など様々です。中でも緊張が出やすいのが僧帽筋です。
「緊張して肩に力が入る」という言葉があるように、肩に力が入り上がっている時に収縮している筋肉です。脳や自律神経の乱れがある方はこのような特徴的な筋肉のねじれを呈する時があります。
この状態が長く続くと、自律神経をはじめ神経は全て繋がっていますので、様々部位や内臓機能に影響を及ぼしてしまいます。そのような状態も実際に施術をすると変化していきます。
【姿勢反射に関わる部位は凝りやすい(筋紡錘が多い)】
姿勢反射というものがあります。例えば電車で立っている時に寝落ちしてしまい、膝がカクンと曲がった経験はないでしょうか。寝落ちしたままそのまま床に倒れて眠る人はなかなかいません。倒れないのには理由があり、重力に負けて膝が曲がった際にモモの筋肉が急に筋肉が引き延ばされた事を感知し、このままでは倒れてしまうと筋肉が無意識に収縮するのです。これは腱反射、脊髄反射などと言いますが、それと同時に首や頭の位置も急激に変化するので、内耳の前庭器体がこのままでは倒れてしまうと感知し、姿勢を保とうと背中の筋肉を収縮させます。
このような複雑な神経反射を行い私たちは日々生活しているのです。そして、そのような反射に使われる筋肉には筋肉の長さを検知する筋紡錘という受容器が多数存在し、その筋紡錘の量が多ければ多いほど凝りやすい、硬くなりやすい部位という事になります。
【それらの部位は交感神経と密接に関わる】
代表的な部位で固有背筋という背中の筋肉があります。これは抗重力筋と言い、上体を起こしている時に働く筋肉で、前述した姿勢反射に大きく関わります。よって凝りやすい筋肉なのですが、これらは交感神経線維と密接に関わっています。
交感神経というのは脊柱の横を首から腰まで通っているのですが、それらの交感神経と固有背筋を支配している神経は吻合し(合わさり)脊髄へと入力されていきます。つまり、交感神経が支配している内臓の感覚や運動と固有背筋の感覚や運動が同調(シンクロ)するという事です。
そして、固有背筋が収縮し続ける状態(コリ)があると交感神経も興奮を続け内臓機能に異常が生じます。なので、東洋医学の臓器に繋がるツボは背中に集中しており、それらを施術する事で内臓機能を調整していたという事です。先人たちはすごいですね。神経解放鍼灸テクニックもそれを応用し背中の緊張と神経の興奮を取り除いていきます。
【これらの作用を利用し、全身の神経の緊張を緩め、ホメオスタシスを整えていく】
悲しいことですが、前述した内容をしっかり理解し、施術を行っている鍼灸師が少ないのが現状です。正しく身体の機能を理解し、それが土台となっている鍼灸施術が当院の神経解放鍼灸テクニックです。
西洋医学の再現性と、東洋医学の人を診る施術を融合し、言語化した施術です。
つまり「誰でも出来るけどできない施術」というのが神経解放鍼灸テクニックです。
しっかりと勉強をして、臨床経験を積めば、誰しもが施術効果を発揮する事ができるけど、それに至るまで、簡単にはいかないという事です。
病院で治らない、他の施術を受けたけど変化が無い、原因不明の症状で困っているなど不調でお悩みの方は、ぜひ一度当院の神経解放鍼灸テクニックを受けてみてはいかがでしょうか。
当院の施術は根本的に改善していく事が可能
当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
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