筋・筋膜性歯痛の原因と鍼灸での治し方を解説
「病院で原因不明と言われたけど具体的な治療法が無くて困っている」「日に日に症状が強くなり治るのか不安」など、筋・筋膜性歯痛が辛くてお困りの方へ。
今回は筋・筋膜性歯痛がなぜ起こるのか、メカニズムから鍼灸での治し方まで徹底的に解説していきます。
筋・筋膜性歯痛の主な症状には、次のようなものがあります。
- 何もしなくても歯に鈍い痛みがある
- 重苦しい痛み、うずく痛みがある
- あごが痛む
- 痛みは筋肉の活動で増す傾向がある
- 食事をするたびに奥歯が痛い
- 朝起きた時に顎や歯が痛くなる
- 虫歯じゃないのに歯が痛い
その原因や適切な対処法、注意点、治す為のポイントを解説していきます。
筋・筋膜性歯痛を薬に頼らず治すのが当院の鍼灸施術

心身の状態を健康な元の状態に元すのが鍼灸施術の真髄です。薬物療法に頼らず、根本的に体質を改善し、不安が生じにくい身体づくりが可能です。
病院では原因不明と言われている疾患の患者様が全国各地からご来院し、改善している実績が豊富にございます。
虫歯じゃないのに奥歯が痛い症状が鍼灸で治る理由を解説

筋・筋膜性歯痛でお悩みの方は多くいらっしゃいますが、病院に1年以上通院していても症状が改善しないという方もいます。そのような慢性化した筋・筋膜性歯痛は薬物療法だけで治すのは難しい為、他の治療法を探すことが重要です。
鍼灸治療は筋・筋膜性歯痛が発症している原因となる体質、身体の機能を根本的に改善する事ができる為、薬物療法に変わる治療法として知られています。
今回は筋・筋膜性歯痛に対する鍼灸施術を解説していきますので、薬を服用しても治らない、何年も筋・筋膜性歯痛が続いているという方は是非ご覧ください。
筋肉の緊張やコリが原因で起こる歯の痛みが筋・筋膜性歯痛

筋・筋膜性歯痛でお悩みの患者さんの多くは歯医者に行っても異常が見つからない、一通り治療をしてもらったけど痛みが良くならないという方がほとんどです。
それもそのはず、その歯の痛みは虫歯ではなく筋肉の緊張やコリが原因で起きている可能性があるからです。そのような歯に問題が無いけど痛みを感じる症状を非歯原性歯痛と言い、筋肉の緊張やコリが原因で起こる歯の痛みもそれに該当します。
筋膜性歯痛はトリガーポイントが原因

筋・筋膜性歯痛は顎の筋肉のコリが原因で歯に痛みが出ている状態です。つまり、筋肉の痛みなのに歯の痛みとして認識している状態になります。
痛みの発生源(原因)とは異なる場所に感じる痛みを関連痛と言い、その痛みの発生源(原因)の事をトリガーポイントと呼びます。筋膜や結合組織、神経からの情報が統合されて脊髄に入力されるので、痛みの原因と結果が異なるトリガーポイントのような関連痛が引き起こされると言われています。
中でも歯の痛みの原因となる顎の筋肉は大きく2つあります。
咬筋のトリガーポイントで起こる歯の痛み

咬筋の付着部は
浅部:起始は頬骨弓の前2/3、停止は下顎骨咬筋粗面下部
深部:起始は頬骨弓の後ろ2/3、停止は下顎骨咬筋粗面上部
下顎を挙上する(口を閉じる)下顎を側方運動させて、臼歯部で食物をすり潰すなどの作用があり、この筋肉にコリが発生すると歯の痛みを感じるようになります。
※バツ印が原因のコリで赤くなっている所に痛みを感じます。
側頭筋のトリガーポイントで起こる歯の痛み

側頭筋の付着部は
起始は側頭鱗および側頭筋膜深葉内面、停止は下顎骨筋突起
下顎を挙上する、歯を食いしばる、下顎を左右に動かす補助をする、 口を閉じた状態を保つなどの作用があり、咬筋と同様に咬合動作に関連している為、コリが発生しやすい筋肉のひとつです。
※バツ印が原因のコリで赤くなっている所に痛みを感じます。
首や肩のコリも筋・筋膜性歯痛の原因になる

顎の筋肉だけでなく、首や肩のコリが原因でも歯の痛みを引き起こします。歯の感覚は三叉神経という神経が支配していますが、三叉神経は頸部に存在する胸鎖乳突筋や僧帽筋を支配している頚神経叢と吻合し延髄に入力されていきます。つまり、脳は顔面部の痛みと頸部の痛みを勘違いしやすく、首が凝ることで三叉神経に刺激が加わり痛みの原因になる事があります。
それ以外にも、咬合動作では頸椎や頭部の安定性が必要になり、頸部の筋肉も自然と使われているため、顎の筋肉と連動してコリが発生しやすくなっています。
頭痛や顎が痛いのが筋膜性歯痛の前兆

先程説明した側頭筋のトリガーポイントの図を見て分かる通り、側頭筋は側頭骨に付着しているため、緊張やコリが発生すると頭痛を引き起こします。なので、筋・筋膜性歯痛の患者さんは同時にこめかみの頭痛を訴えることが多いです。他にも咬筋は顎に付着している為、アゴが痛い、凝っている感じがするという症状は咬筋が緊張している可能性があります。
歯の痛みがあり、コメカミみにズーンとした重い頭痛を感じている場合、アゴが痛くて凝っている場合は筋・筋膜性歯痛の可能性が高いので、それらの緊張を緩和する事で痛みが解消される可能性があります。
噛みしめや食いしばりでアゴの筋肉が緊張する

筋・筋膜性歯痛の原因となる顎の筋肉の緊張は食いしばり、噛みしめ、歯ぎしりなどが原因で起こります。つまり、その様なクセがある人は筋・筋膜性歯痛になりやすい傾向にあります。
ヒトが食いしばってかむ力は70㎏と言われており、その力を発生させている筋肉の咬筋や側頭筋は分厚く、硬くなりやすい筋肉で、食いしばりや噛みしめがあると歯が割れたり、欠けたりすることもあるので注意が必要です。そして無意識に噛みしめや食いしばりが起こる原因にはストレスが関係しています。
噛みしめや食いしばりによる筋・筋膜性歯痛の原因となるストレスの種類

身体的なストレス
身体や脳の疲労、全身のコリや緊張を指します。
身体や脳に疲労が蓄積されることで、身体機能が低下したり、脳の神経回路が常に惰性で活動状態になるので、オンとオフの切り替えが上手くいかず、自律神経も乱れていきます。
鍼灸や整体、運動、ストレッチなどの日々のケアで緊張を解消する事が重要です。
心理的なストレス
日々マルチタスクに追われていたり、リフレッシュできる環境が無い場合や認知の歪みが起きている場合に心理的なストレスが蓄積されます。
認知とは、物事をどう認識するかという事で、それが歪んでいるとストレスを感じるという事です。
認知の歪み、白黒思考、完璧主義、べき思考などと言いますが、今まで生きてきた価値観が正しい、常識だと思い込み、それに当てはまらない事象が起こるとストレスを感じるという事が起きてきます。
環境的なストレス
生活習慣、職場環境、家庭環境、人間関係に由来するストレスです。不規則な生活習慣や、仕事が忙しく、睡眠時間の確保ができないなど、環境がもたらすストレスがコレにあたります。
目の前の課題、問題をどう解決していくか、感情に支配されず、論理的に物事を考える問題解決能力が必要となります。
筋・筋膜性歯痛を治すには睡眠の質を高める事が重要

ストレスの解消や筋緊張の緩和に重要なのが睡眠です。単に睡眠の時間を確保すれば良いわけではなく、レム睡眠とノンレム睡眠のバランスが取れた適切な睡眠をとる必要があります。睡眠の質が悪いと夢を多く見たり、中途覚醒が頻回に起きたりしてしまい、余計に心身の疲労が蓄積されてしまいます。筋・筋膜性歯痛の原因となる噛みしめや食いしばりを根本から改善するには自律神経を整え睡眠の質を向上させることが重要です。
筋・筋膜性歯痛に鍼灸がおすすめの理由

体の機能を根本的に変えることができる
鍼灸治療は自律神経や免疫に作用する為、身体の根本的な機能を変えていけます。
当院の鍼灸施術は心地よく優しい刺激で行う事で副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせ、脳や身体の過剰な緊張を取り除くことで自律神経の乱れを解消し、症状を治していきます。
施術中に眠ってしまうほどの優しい刺激ですので初めての方でも安心して受けられます。
マッサージでは届かない深部の筋肉を緩める事ができる
整体やマッサージでは届かない深部の筋肉へのアプローチは鍼灸施術が非常に有効です。
関節付近の細かな筋肉はストレッチなどでは対応できない場合が多いので、当院の鍼灸技術によって、その様な難しい部位へのアプローチが可能になります。コリや痛みなどの身体的なストレスが解消されることによって心身の緊張が解けてきます。
再発しない健康な体を維持できる
症状が出る要因は様々ですが、ストレスや疲労が一定以上蓄積されると症状が出現するというのが特徴でもあります。つまり、仕事や家事で疲れた時は症状が出やすくなるし、ストレスを感じたり、嫌なことがあれば症状が出てくるという事です。
そして、一度症状が出現すると、症状が出現するボーダーライン(閾値)が下がってしまいますが、鍼灸施術はそれらのボーダーライン(閾値)を上げることができ、再発しない身体づくりが可能です。
筋・筋膜性歯痛に対する鍼灸治療の効果

顎や首の深部の筋肉を緩めることができる
マッサージでは届かないくらい分厚く、深部にあるのが筋・筋膜性歯痛の原因となる顎や首の筋肉です。それらの筋肉にアプローチするには鍼灸治療が有効で、必要最小限の刺激で筋肉を緩めることができます。顎だけでなく、首や肩の筋肉の緊張を緩和する事で頭痛や顎の痛みも解消し、自然と身体の緊張が解けてきます。
心身の緊張を緩和しストレスを解消する
心理的なストレスにより心身が緊張状態にあると、交感神経が優位になり続け、自律神経の機能にメリハリが無くなります。交感神経の緊張を解くには身体的な筋肉の緊張を解消する事が重要です。
特に首や背中、前腕には緊張が生じやすくなる為、その周囲にあるツボを刺激し身体の緊張を解消していきます。それにより睡眠の質も向上し、身体が元の健康な状態に戻る為の回復力を促します。
睡眠の質を向上させる
改善する上で重要な睡眠も鍼灸で改善する事が可能です。眠れているけど疲れが取れないという場合は睡眠が浅い可能性があります。浅い睡眠とはレム睡眠のことを指し、脳が覚醒し夢を見ている状態です。その状態が長く続くと疲労が取れず、次の日に持ち越します。ノンレム睡眠の比率を高め、深い睡眠をとれるように心身の緊張を取っていきます。頸部や背部の緊張が睡眠の質を妨げますので、そのあたりの緊張を解消していきます。
内臓の機能を高める
手足に鍼灸施術をすることによって副交感神経が高まり、内臓の機能が活発に動き始めます。
腹部や足には胃腸に関するツボが多く存在し、それらを刺激し内臓の機能を整えていきます。
同時に腹部の筋肉の緊張を解消する事で胃腸がスムーズに動くスペースを確保し、蠕動運動を促します。それにより消化吸収が効率よく行われますので、食べ物を受け入れられる身体の状態を作ります。
免疫バランスを整える
鍼灸は白血球の機能や量を整える効果があります。組織の炎症や無駄な細胞を貪食するマクロファージの機能を向上させたり、抗体を産生する時に重要なヘルパーT細胞の機能を向上させる効果がありますので、免疫が関わる疾患に鍼灸治療は非常に有効な手段のひとつと言えます。
免疫機能を整えるだけでなく全身の血管を緩め血流循環の改善も行いますので、より効率的に体質の改善ができるようになります。
筋・筋膜性歯痛の鍼灸はどれくらいで治る?治療期間や回数

個人差はありますが、当院での鍼灸治療によって症状が改善するおおよその治療回数は8回前後です。
8回前後の施術を受けると調子が良い状態で安定してくることが多いです。
ですが、生活環境や生活習慣、心理的なストレスなどが関係する為、それらに影響され症状の波が出現しますので、人によって差はあります。
それらを加味した上で大体の人が8回前後の施術を受けると効果を実感してきます。
筋・筋膜性歯痛の鍼灸治療の推奨ペース
症状が辛い場合、治療の初期段階では週1~2回のペースで治療し、症状が安定してきたら週1~2週に1回のペースで治療の間隔を空けていきます。
毎日受ければその分早く治るのかというとそうではありません体質の変化によって機能が失われている状態ですので、症状が出ない元の体質に戻していくには一定の時間が必要になります。当院の治療の回数を加味すると2~3か月程の治療期間で症状が安定してくる方が多いです。(もちろん個人差はあります)
筋・筋膜性歯痛を治すうえで注意すべきポイント

肩や首周りのストレッチで緊張を和らげる
肩や首の筋肉の緊張が強まることで、筋・筋膜性歯痛の症状は悪化します。
特に胸鎖乳突筋という筋肉の緊張が起こると、自律神経の乱れや、顎周りの緊張に繋がりやすいです。セルフで行うストレッチや整体、鍼灸で緊張を和らげましょう。
前腕や母指のストレッチで顎の緊張を和らげる
肘から指先にかけての筋肉の緊張が起きても顎や顎に繋がる首の筋肉の緊張が起きやすくなります。
西洋医学の筋膜の繋がり、神経の繋がりからも緊張がシンクロしやすいことが分かっており、東洋医学の経絡の繋がりからも、指先から顎にかけて通る経絡が多いことが分かっていますので、実際の施術でも、施術のポイントになる部位です。中でも合谷などの母指周りの筋肉を緩める事が重要です。
ストレスの緩和と質の良い睡眠を心がける
ストレスの蓄積により食いしばりや噛みしめの症状が悪化しますので、ストレスをため込み過ぎないように娯楽を活用する事も大切です。そしてストレスによる心身の緊張を緩和するには睡眠が重要ですので、就寝前にスマホを操作したり、仕事をするなどをすると寝つきが悪くなり、脳の活動の切り替えがしにくくなるので注意が必要です。
筋・筋膜性歯痛が鍼灸で治ったブログ
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筋・筋膜性歯痛に対して東京の町田で鍼灸施術しています
当院は東京の町田駅徒歩4分の場所で施術をしています。自律神経の不調と痛みに特化した施術で様々な不調を改善に導いています。
横浜、小田原方面、八王子、東京、世田谷方面にお住いの方も多くご来院頂いております。
症状でお困りの方は下記のLINEからぜひ一度お問い合わせください。
当院の施術は根本的に改善していく事が可能

当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
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