不安障害・不安神経症の原因と鍼灸での治し方を解説
「病院で不安障害と診断されたけど具体的な治療法が無くて困っている」「日に日に症状が強くなり治るのか不安」など、不安障害の症状が辛くてお困りの方へ。
今回は不安障害がなぜ起こるのか、不安のメカニズムから鍼灸での治し方まで徹底的に解説していきます。
不安障害を薬に頼らず治すのが当院の鍼灸施術
心身の状態を健康な元の状態に元すのが鍼灸施術の真髄です。薬物療法に頼らず、根本的に体質を改善し、不安の出にくい身体づくりが可能です。病院では原因不明と言われている疾患の患者様が全国各地からご来院し、改善している実績が豊富にございます。
不安障害の原因を解説
不安障害の主な症状には、次のようなものがあります。
- 不調に敏感で不安になりやすい
- 感覚が敏感でストレスを感じる
- 動悸や胸の不快感が辛い
- 汗が止まらなくなる
- 手足や体が震えて揺れている感じがする
- 息苦しく胸苦しい
- 吐き気がする
- めまい、ふらつき、気が遠くなる感じがある
- 予定が近づくとソワワしたり、体調が悪くなる
- 些細なことが気になり、取り越し苦労が多い
上記のような症状がある方は不安障害かもしれません。
その原因や適切な対処法、注意点、治す為のポイントを解説していきます。
不安障害とは
不安障害・不安神経症は、不安を主な症状とする精神的な疾患群をまとめた名称で、不安で眠れない、行動に制限がかかるなど、不安が原因で日常生活に支障をきたすような状態です。
不安症に含まれる疾患
・パニック症
・広場恐怖症
・限局性恐怖症
・社交不安症
・全般性不安症 など
不安障害・不安神経症の原因
不安障害の原因ははっきりと分かっておらず、身体的要因と心理的要因の両方が関与していると考えられています。具体的には、身体的な疲労感や全身の筋緊張、人混みや閉鎖空間などの圧迫感がストレスとなり、発症しているとされています。
遺伝的な素因や発達障害の有無なども大きく関わります。
不安障害のメカニズム
ヒトは生命を脅かされるような危機に直面すると、不安や恐怖という感情を抱きます。
生物学的に種の保存を目的として生命活動を行っていますので、その反対に位置する「死」に不安や恐怖を抱き、その場面を回避するように脳にインプットされています。
具体的に言うと大脳辺縁系の偏桃体という部分が興奮している状態が不安を感じている状態です。
偏桃体とは喜怒哀楽などの情動を司る部分で、それらの感情に関わります。
ではなぜ、生命を脅かされるような事が無い現代社会で不安を感じるのでしょうか。
歪んだ主観が不安を強める
「認知の歪み」や「考え方のクセ」などと言いますが、客観的で論理的な思考ではなく、極めて主観的で偏った物事の捉え方をする事で、このような不安が出てきます。
例えば
「動物園でライオンを見ている」→「ライオンは檻に囲われている」→「檻があるから襲われない」というのが客観的で論理的な思考ですが、「ライオンは檻に囲われている」→「もしかしたら檻が壊れて出てくるかもしれない」というような思考になってしまうと、不安が出てきます。
そして、それは「過去にテレビでライオンが檻から出てくる映像を見た」「犬に襲われた経験がある」など、その人の過去の経験や記憶で形成される主観（認知）になります。
本来であれば、ライオンが檻から出てきて襲ってくるという事はあり得ません。そこに出くわす確率は非常に低いと思いますが、それが当たり前のように感じている主観を認知の歪みと言います。
論理的な思考が働いていない状態
感情に支配されずに、論理的な思考をするためには理性を働かせなければなりません。
「檻が壊れる事はそうそうない」「もし壊れる事があったらそれは極めて低確率で起こる事象だ」と、現実で起きていることを客観的に捉える事が大切です。
ですが、不安障害の人はそれが出来ないので感情に支配され、不安になってしまいます。
なぜ理性が働かないのか
前述したように、不安とは偏桃体の興奮なのですが、それを抑えるのが大脳皮質の前頭前野です。
いわゆる理性や論理的な思考を司るのが大脳皮質前頭前野です。
そこの活動が低下してくると、理性が働かなくなり、偏桃体が興奮し、不安などの感情に支配されてしまいます。
理性を働かせるには集中をすることが重要
大脳皮質前頭前野の働きが低下する時は、ボーっとしていたり、何も考えずに過去の習慣や経験から惰性で行動している状態です。その状態の脳の神経回路をデフォルトモードネットワークと言います。
デフォルトモードネットワークの時は大脳皮質前頭前野が働いておらず、理性が働いていない状態です。
その神経回路を切り替えるには「理性を働かせながら何かに集中する」のが重要です。
瞑想がとても効果的
理性を働かせながら集中するのに有効な方法として瞑想があります。
瞑想は自分の呼吸に意識を向けて、呼吸に集中をするという事を繰り返していきます。
惰性で自動的に浮かび上がる思考から理性を働かせ呼吸に集中する事で、デフォルトモードネットワークの神経回路からセントラルエグゼクティブネットワークという神経回路に切り替わります。
この神経回路（セントラルエグゼクティブネットワーク）こそが、理性を働かせる為には重要で、これを続けることで大脳皮質前頭前野の活動が活発になっていきます。
病院での治療
不安障害の治療では薬物療法と精神療法が知られています。
薬物療法は、現在出ている症状を薬で一時的に抑えるものです。抗うつ薬や抗不安薬、睡眠に支障が出ている場合は睡眠薬などが処方されます。
精神療法はカウンセリングを含めた認知療法や認知行動療法が行われます。ですが、時間をかけて行うものですので、病院の診察時間のみでそれらを行うのは現実的に難しいとされています。
薬だけでは根本的な解決にならない
心療内科の薬物療法だけでは根本的な解決にならない可能性があります。
症状を一時的に抑えるているだけですので、薬をやめれば症状が出てきますし、発症する原因の外部環境のストレスや疲労の蓄積の問題が解決しない限りは、症状を誤魔化しているだけと言っても過言ではありません。
鍼灸整体の不安障害に対するアプローチ
身体のコリや緊張が高まることで、脳がリラックスしきれずに、常に活動している状態になっています。
適度な自律神経の切り替えが行われないと脳に疲労が蓄積し、前頭葉の活動が低下し思考力が落ちてきます。つまり理性が働かなくなるのです。
身体の不快感やコリ、緊張を取り除くことで、副交感神経を優位にし脳の興奮を鎮めていくのが鍼灸整体で期待できる効果です。
不安障害を治す為に重要な3つのこと
身体的な緊張を緩和する
固有背筋という背中の筋肉があります。これらは交感神経線維と密接に関わっています。
交感神経と固有背筋を支配している神経は吻合し（合わさり）脊髄へと入力されていきます。
つまり、交感神経が支配している内臓の感覚や運動と固有背筋の感覚や運動が同調(シンクロ)するという事です。
身体に緊張やコリがあると交感神経が優位になり、不安感を感じやすくなるという事です。なので身体の緊張を緩める鍼灸整体は非常に重要と考えております。
認知の歪みの改善
先程、説明したように「ストレスや不安を感じやすい主観的な考え方」が認知の歪みです。
それがあると、現実で起きている出来事をあるがまま見ることができなくなり、他の人は気にしないような出来事でも不安やストレスを感じやすくなってしまいます。
客観的な視点でもって修正していくのが認知療法や認知行動療法です。
環境の整理
ストレスや不安を感じやすい環境で生活しているとしたら、その環境を変えるというのも重要です。
仕事で毎日ノルマがあり、数字に追われていると、そのノルマが達成できるか不安になり四六時中、仕事の事を考えてしまうという事が起きやすいです。
そのような環境が好きで合っている人もいると思いますが、それがストレスと感じていて、不調に陥っているのであれば、環境を変えることが望ましいです。
不安障害を治すうえで注意すべきポイント
症状が辛い時は薬を飲んで
不安感が強く、生活し支障が出たり、夜眠れないという事が起こるのであれば、薬を服用しながら治療を勧めるという事が望ましいです。
当院にご来院される患者様も薬を服用しながら施術を進め、少しずつ症状が緩和してくるという流れです。薬で症状を一時的に落ち着ける事で、二次的に起こる様々不調を抑えることもできます。
睡眠を最優先に
脳の興奮を落ち着けたり、自律神経のリズムを整えるという意味で睡眠は非常に重要です。
眠れないのであれば最初は薬を服用しても良いと思います。睡眠習慣を整え、睡眠時間をしっかり確保するようにしましょう。
生活環境を整える
前述したように職場環境や家庭環境、生活習慣の乱れによって発症するケースが多いですので、それらの環境を整えていく必要があります。
仕事の量を減らしたり、場合によっては一度休職をする方も多いです。睡眠、食事、運動習慣を整え規則正しい生活を送るようにしましょう
不安障害に対する当院の施術
体がリラックスし痛みに強い体が作れる
手足末端への鍼灸刺激は脳幹に伝わり副交感神経を活発にさせる働きがあります。又、下行性痛覚抑制系に作用する事で痛みが伝わるのをブロックし、鎮痛効果をもたらします。
つまり、手足末端の鍼灸刺激を行うことで「体がリラックスし痛みに強い体が作れる」という事になります。
手足に重要なツボが集中している理由はその様な事からです。
交感神経を優位にしている身体的な要因を取り除く
固有背筋という背中の筋肉があります。これは抗重力筋と言い、上体を起こしている時に働く筋肉で、前述した姿勢反射に大きく関わります。よって凝りやすい筋肉なのですが、これらは交感神経線維と密接に関わっています。
交感神経というのは脊柱の横を首から腰まで通っているのですが、それらの交感神経と固有背筋を支配している神経は吻合し（合わさり）脊髄へと入力されていきます。つまり、交感神経が支配している内臓の感覚や運動と固有背筋の感覚や運動が同調(シンクロ)するという事です。
そして、固有背筋が収縮し続ける状態(コリ)があると交感神経も興奮を続け内臓機能に異常が生じます。なので、東洋医学の臓器に繋がるツボは背中に集中しており、それらを施術する事で内臓機能を調整していたという事です。先人たちはすごいですね。
カウンセリングでストレスや不安を感じにくい考え方を
当院のカウンセリング鍼灸整体施術では、先ほど説明した様な「認知の歪み」を修正していきます。
身体の状態しか見ない施術院が多いですが、不調が出る原因は身体だけではありません。
心理や環境にも目を向けて修正していく事が完治への最短ルートになります。
当院のカウンセリング鍼灸整体施術に関して↓
症状を出にくくする事ができる
不調には波が存在します。「昨日は大丈夫だったけど今日は辛い」「さっきまで大丈夫だったのに、また急に出てきた」「今週は本当にしんどい」など、症状の波があります。
症状が出る要因は様々ですが、ストレスや疲労が一定以上蓄積されると症状が出現するというのが自律神経の不調の特徴です。つまり、仕事や家事で疲れた時は症状が出やすくなるし、ストレスを感じたり、嫌なことがあれば症状が出てくるという事です。
そして、一度症状が出現すると、症状が出現するボーダーライン(閾値)が下がってしまうのが問題です。
鍼灸施術はそれらのボーダーライン(閾値)を上げていく事ができます。
当院での不安障害の改善例
当院の施術は根本的に改善していく事が可能
当院では「身体的なストレス」と「心理的なストレス」両方からアプローチしていきます。
自律神経と痛みに特化した鍼灸整体院として豊富な知識と技術を兼ね備えており、病院やマッサージ、整体など、どこに行っても治らない不調を抱えている人が全国各地から数多くご来院し、改善しております。
施術の紹介についてはこちら↓
